保育園の頃は ママと一緒にスーパーマーケットに行のが 大好きだったボクですが
小学生になったら めっきりお買い物に行きたがらなくなりました。
だけど お休みの日。
お姉ちゃんは病院。
お兄ちゃんは遊びに行って留守。
ボクは仕方なく パパとママのお買い物に付き合いました。
行ったら行ったで 「お手伝いする」とカートを押して ちょっと楽しそうなボク。
一通り買い物が終わったら
ボク「おかし みてきていい?」
パパ「いいよ。お手伝いしてくれたから 何か買ってあげるよ」
お菓子売り場に行って しばらくして満面の笑みで戻ってきました。
ママ「お菓子決まった?」
ボク「うん 決まった! そこに〇〇ちゃんおった!」
お菓子売り場で いつも優しいクラスメートの女の子と遭遇したらしい。
だけど相手が気が付かなかったから 声を掛けなかったんだそう。
ママは「そんなものか」と思いながら 買い物を終え 精算機で支払いをしていると・・・。
「〇〇の母です」
と若いお母さんが 横から顔を覗き込むように 挨拶に来てくれました。
隣には花柄のマスクをつけた〇〇ちゃんが ニコニコしながら立っていました。
「こんにちは。
あの〜 ですね。
この間、〇〇が学校の宿題を忘れて 教室で泣いちゃったことがあったんです。
その時ですね ボクくんが
『ボクが一緒に先生のところへ行って 話してあげるから大丈夫だよ。一緒行こう』
っていってくれたんです。
だから〇〇 ちゃんと泣き止んで 先生にいえたんですって。
本当に優しい しっかりしたお子さんで 仲良くしてもらってありがとうございます。
あっごめんなさい。
お買い物中に 失礼しました!」
少しの間でも わたしたちに ボクへの感謝を伝えたかったというような 〇〇ちゃんのお母さんの早口に
パパもママも 目をまん丸にして まさに豆鉄砲食らったみたいな顔になっていました。
同時に 幸せな気持ちが 胸を充填していくのがわかりました。
〇〇ちゃん親子が去ってから ママは心の中で叫びました。
「なぜだ なぜなんだ! どこでその行為を覚え どんな思いで そんな声を掛けたんだ!」
家庭内とのギャップが激しすぎます。
ちょっと理解に困ります。
帰りの車で ママはボクに きいてみました。
ママ「〇〇ちゃんが泣いてるのをみた時 ママだったらどうしていいかわからないけどさぁ
ボクは すぐに 先生のところに一緒に行ってあげようって思いついたわけ?」
ボク「うん そうだよ。すぐにそうだよ」
ママ「へぇ。すごいねぇ。〇〇ちゃん ボクがそういったら すずに泣くのやめて 一緒に先生に 宿題忘れたこと ちゃんといいに行けたの?」
ボク「うん そうだよ」
ママ「へぇ。よかったねぇ。
ボクは宿題忘れても 泣かないよね? しょっちゅうだもんね。気にしないよね」
ボク「うん」
相変わらず 一言多いママでした。
だけど いっぱい褒めました。
遊びから帰ってきた お兄ちゃんにも ボクの目の前で 教えてあげました。
お兄ちゃん「へぇ すごいじゃん」
ボクは 嬉しそうに エヘって笑っていました。