お姉ちゃんが6月8日に退院して、1週間後の本日。
初めての外来受診でした。
退院してすぐの印象は、家族と共に過ごせるのが嬉しいといったふうで
お姉ちゃんのかわいらしい面がたくさん見られました。
よく話し、よく笑い、時折、ボクのピアノ練習の応援をしてくれたり、かわいさ余ってボクを抱きしめるといった微笑ましい光景も見られました。
お兄ちゃんとも、一緒にゲームしたり、自分は行けてない中学校の話を聞いたりしていました。
3日目くらいまでは、入院中の苦労を癒すべく、好きにさせていたのですが、4日経っても一向にモリモリ食べ出す気配がない。
4、5、6日目のママは、10gでも痩せさせてはいけないと、食べさせることに必死でした。
明らかに本人の士気が下がってしまっていました。
一時退院と違い、もう再入院させられる可能性はないと判断したのか、俄然やる気がない。
入院中の病院からの電話では
「唐揚げも豚肉の炒め物も、もうなんでも食べれるよ!」
といっていたのに、ハンバーグや揚げ物は、挑戦すらしようともしない。
ならば、量だけはたくさん取ってほしいと思っても、白米やおかずの重さを計量しようともしないのでした。
だから毎回、ママは喧嘩腰で「ご飯は150g 食べて! それができないなら、うちでは見れない」
といい
「毎回測るの、そんなんおかしいやん」
とお姉ちゃんは徐に嫌な顔して・・・。
結局、食べるものは、タラやら、エビやら、マグロやら、魚が主流で、食べてささみ。
ダイエットメニューさながらです。
挙句の果てには、朝食前の体重測定さえすっぽかす始末。
You can lead a horse to water、but you cannot make him drink.
高校の恩師がよくいっていた諺を思い出しました。
「やせ症」ではないから、吹奏楽部復帰の目標があればしっかりやるであろうという期待を込めた退院だったのですが、お姉ちゃん自身が自分の状態を甘く見積もっているので、ちーっとも頑張らない。
ガミガミいえば渋々食べるけれど、どんどん親子の関係が悪くなるというここ数日でした。
そして迎えた本日。
ママは先生にいうよ「家では無理です」って。
と宣言していたけれど、主治医は、少しの会話のやり取りで理解し、すべたが想定内といった感じで、ママの苦労も一目で見て取れた様子でした。
問診と体重測定の後・・・
主治医「一時退院の時みたいに、やってやるぞーとはならなかったんだ。
でもお姉ちゃんはそのがんばりは本来持っているよね。
今は、1600kcalくらい食べれているのかな。
でもそれじゃ、入院中と同じで、体重は横ばいなんよね。
今の量では、体重は増えないとわかったでしょう。
普通ならば、1ヶ月に1キロペースで良いけれど、夏のコンサートに出たいのであれば1ヶ月に2キロという話でしたよね。
一時退院の時のように食べまくる感じでいかないと、そうはならないよね。
お家でのサックスの練習も、やり過ぎてしまうのが心配ですから少し体重が増えてからにしましょうか」
そういった内容でした。
1週間後に再受診の約束をしました。
診察の終わり頃、主治医がお姉ちゃんに尋ねました。
主治医「どう? 自分が食べられなかった時、頑張れない時に、家族の人たちに厳しくいってほしい? それとも何も言わずにいてほしい?」
お姉ちゃん「何も言われない方がいいです」
主治医「そう言われない方が、頑張れるかな」
ママ「ガミガミいいまくりましたから」
つまり、もう、次の診察までの1週間、ママは何も言わずに見守ればいいということです。
ママの責任だと思っていた肩の荷が、ふっと下ろされたような気がしました。
馬を泉まで連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない。
これからの1週間は、本人の奮起を期待しようと思います。