お姉ちゃん 入院 摂食障害 摂食障害専門医 日々の出来事

待ちに待った連絡

8日ぶりに お姉ちゃんの病院から連絡がありました。

入院して数日間は、3〜4日に1回という頻度で、近況報告の電話がありましたが、その後1週間以上連絡がありませんでした。

2月20日の近況連絡はこうでした。
「食事量が減って来ています。同時に体重も減ってしまっています。水曜日(23日)くらいに、鼻チューブかなと本人と話しています」と。
入院病棟の担当医の女の先生からのお話でした。

23日に「鼻チューブを開始したという知らせがあるのかな」と思っていましたが 音沙汰なく
それからは来る日も来る日も
「今日は連絡あるよね」
とパパと話していましたが、ついに2月が終わりました。

心配は募るばかりでした。

何らかの転機があったときに電話をもらえることになっていたのですから、連絡がないということは相変わらず食欲が回復せずにいるということ・・・鼻チューブは?

今日は、2度目の荷物を発送する日です。

親の心配までは 多忙な医師に心馳せてもらえなくて当然です。
目の前に患者さんがたくさんいるのですから。

「手を煩わせるのは悪いなぁ」と思いつつ・・・
思い切って、病院に電話してみました。
主治医とも担当医ともその時は話せなかったのですが、看護師さんに伝言してくださって
2〜3時間後、主治医から電話をいただきました。

医師「すみません、違う番号からお掛けしています。聞きにくかったり、声が途切れていたりしませんか?」

相変わらず、素晴らしい配慮のあるお言葉。

ママ「いえこちらこそ、出先なので、騒がしいかと思いますが・・・」

ママは、買い物中でしたが、電話を片手に すぐさま買い物を終えて、車に戻りました。
そこから20分あまり詳細な近況報告を聴くことができました。

医師「まず、ご心配は、何か不足しているものがないかとのことでしたが、今お姉ちゃんの入院に必要なものは、全て足りています。
お姉ちゃんの様子ですが、以前に完食していたのが、食べられなくなってきたというとこでしたが、その後、やはり魚の皮を残したり、お皿の裏に食べ残したものを隠したり・・・これは以前にお話しきかれていると思いますが、そのようなことが続いて、その後、また今も完食しています」

ママ「では、鼻チューブはしていないということですか?」

医師「はいそうです。やはり彼女が『全部食べているから』ということで了解しないんです。完食してはいるのですが、一向に体重が増える気配がないのです。おそらくですが、何らかの方法で、食べ物を捨てていると思われます」

「またか」と、ママは思いました。
うちにいてやっていたことを またも繰り返してる。

ママ「間違いなく 捨てていると思います! 
   ウチにいる時から、浅はかな裏工作をして、食べたふりをしていたり、隠れてエンシュアを捨てていましたから」

医師「おっしゃっていましたね」

ママ「病院では食事は1人なんですか? どなたか一緒ではないのですか?」

医師「大部屋で食べているので、1人きりではないですが、誰かがそばにいて食べる様子をチェックしているわけではないです。
ですから、食べているかいないかは、何となく分かる程度なのですが、聞いた話では、食事中にティッシュの箱をつい立てのようにして、食事を隠しているようですが・・・そんな高さのあるつい立てではないし・・・。
おそらくですが、ティッシュに包んで、人によってはトイレに流したりする場合があるので、そうかもしれません。
ですが、犯人探しのように『体重が増えないのはおかしい。捨ててるんじゃないだろうね』のようには ぼくたちはいいません。結局 食べなかったら、自分の体重が増えなくて、家に帰れないという仕組みになっているのです。
体重が増えなかったら 今後 うまく立ち行かなくなって 自分自身が一番辛くなるということを認めるというところに導いている段階です」

ママ「低体重で思考回路がおかしくて、浅はかな行動に出ているということではないのですか?」

医師「低体重で考えが及ばなくて 浅はかな行動に及んでいるということが ないわけではありません。
現在、27.6キロ。だからといって、今緊急を要する数値は出ていないです。すぐに何とかしないとという状態ではありません。

彼女には、『胃が消化しきれなくて体重が増えないのであれば、すでに消化された状態の栄養剤を、鼻から直接胃に入れる必要がある』という話はこれまでもしてきています。

『体重が増えないのは、おかしいねと、この調子が続くなら、バリウムを飲む胃の検査をしよう』と話したのが昨日です。
そうすれば、検査をする必要がないと本人は思って、残さず食べるということになるかもしれないし、あるいは、ご飯を全部食べることができないから 鼻チューブをすることに了解を示すかもしれません。
ただ 今は 食べたふりをしてでも お腹いっぱいになりたくない という状態なのです」

ママ「ということは、胃の検査はまだこれからなのですね。そして彼女には本当は胃の検査は直ちには必要ではなかったということですか?」

医師「はい。おそらくですが、胃のどこかが悪くて食べられないというのではないと思います。
ですが、多少なりとも明らかになっていない良くないことが潜んでいるといけませんから、タイミングを見て、検査をして明らかにしていこうとは思っています。

検査も無理矢理にできるものではありません。
彼女の了解が得られてからです。

これは僕の憶測ですが、おそらくですが、彼女は、自分が胃腸のどこかが悪くて食べられないのではないことがわかっていると思います。
捨てているのであれば、太らないのは、そのせいだと彼女はわかっているはずですから。
食べるのが苦しいから 食べるふりをしている だけどそれでは 体重は増えない ダメなのだということを 本人が認めないといけません。

今の段階は そのせめぎ合いのところです。

これが今後も長く続くようであれば、そして数値に変化が起こってくるような前触れがあれば、医学的な検知から、強引になさなくてはいけないのですが、今はそういう状態ではありません」

ママは、思いました。
入院の時と同じように、お姉ちゃんは絶対に自分からは、うんといわない。
結局、再び、本当に全部食べることを始めることになるか、もしくは鼻チューブを渋々やることになるだろうと。

その後、まだ伝えてなかった、お姉ちゃんの部活での痛いエピソードを2つ話しました。
それは、今後の「食べられなくなった原因追求」のカウンセリングで役立ってくるだろうと思ったからです。

1つは 先輩の自前の楽器を 演奏の合間の舞台袖で おっことして 破損してしまったこと。
もう1つは 別の先輩のリガチャーを 練習中に破損してしまったこと。

やはり 医師は、その時の状況をもっと詳しく知りたいといっていました。
ストレスを抱える要因として 十分に意味のあることだと。

医師「その件について もっと分厚く情報が欲しいのです。
部活の顧問の先生にお聞きしたりできますか?
今伺ったお話は 今後 重要な意味を持つこととなりそうですので ぼくも記録しておいきます。
それをお手紙という形でいただくか 後日お母様との面談も考えています。
ただすぐに役立てる状況にはないので、まだ先になりそうですが
お母様も 思い出したことや その収集できた情報など 文章にまとめておいてください」
とのことでした。

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