お姉ちゃん 心療内科 摂食障害 摂食障害専門医 食欲不振

入院

お姉ちゃんは、少しずつ体重が減り続け、BMIは12を切りそうになってきました。
いつ目覚めない朝やってくるかもしれない・・・。
ママは耐えかねて、専門の病院の予約日時を少しでも早めてもらえないか懇願しました。
そうしたら初回の診察を1週間早めてもらいました。

そして受診の日。

とても丁寧な診察でした。
まず初めに通された部屋では、今回の診療の流れを説明を受けました。
続いては 心療内科の中のどの専門医に受診するかを判断する聴き取りのお部屋で女医さんと30分ほどこれまでの経緯を話しました。
最後は、摂食障害の専門医に1時間以上の診察を受けることになりました。

即入院の診断。
けれど、お姉ちゃんが納得しないので、「自分で治せる」というお姉ちゃんに、最後のチャンスが与えられました。
お姉ちゃんの前で医師がいいました。
金土日、週末を使って、どれだけ自分でできるかやってみてくださいと。
「入院が決まったらそれが嫌で、できるかもしれない。それはわからない。そして月曜日に入院か決めましょう。いくらでもキャンセルできるので一応入院の予約だけしておきましょう」
とのことでした。
その後、ママだけが呼ばれ「お母さんも、これまで十分大変な思いをされたでしょう。お疲れ様でした。これからは入院した方がいいとか何もいわなくていいです。入院のことは、私が悪者になりますから、(まだ入院が確定していないというふりで)彼女を応援してあげてください」

常に、ゆっくり丁寧な言葉選びで話される医師からの話。
お姉ちゃんの意思を尊重しようとする姿勢。
こんな辛い状況でも、笑いをもたらすウイットに飛んだ会話。

帰宅してから、お姉ちゃんも「良い先生だと思う」と。
ただ、入院は怖いからしたくないのだといっていました。
けれどしなきゃいけないのは一目瞭然。

週末は、鯵のお刺身を食べたり、それなりに新しいものが食べられたけれど、体重は100gも戻らず29kg。
お姉ちゃんはそれでも「自分で治せると思う」と言い張ったけれど、「(自分での治療は)ドクターストップということにします。入院してください」。

二日後に迎えた入院の日。
ママから何度も入院の必要性をきいて、お姉ちゃんは、しっかり納得してくれていました。
姉「しっかり治して早く退院したい」
医師「どんなふうな気持ちの切り替えをして、気持ちを整えたのですか?」
姉「早く治したいから、早く元気になりたいからです」
医師「そうなんですね。そう思ってくれたのですね。私たちは援助はします。ですが実際になすのは自力です。頑張りましょう。入院が嫌だったのは、何でですか?」
姉「怖かった。何があるのかわからなかったから。検査が痛いかもとか」
医師「ではそのことについて説明しましょう。胃の動きを見る検査が3種類あります。まずはおにぎりにまぶしたバリウムを飲むののが一つ。それは消化器官の動きを見るためです。しんどさでいうと2くらい。その次が必要性があったら胃カメラをします。喉の局部麻酔はしますが、しんどさは4くらい。一番キツいです。最後に、ライトのついているチューブを通して食道の動きをみます。これはしんどさ3くらいです。他に怖いことはありますか? 先生の顔が怖いとか?(笑)」

それからお姉ちゃんとママは 色々質問しました。

疑問についての答えは下記です。
平均的に3キロ増やすのには2ヶ月から2ヶ月半かかる。
最初の1週間から10日は、いろいろな検査に費やす。
改善プログラムが始まる日に、治療方針の説明として、一回だけ面会が許される、その後は体重が3キロ増えるまで会えない。
もし、1日に1200kcal最初から食べられたら、鼻のチューブはしない。
お風呂はカロリーを使うから、当分はあったかいタオルで体を拭くだけ。
電話やお手紙は基本的に入院中ずっとなし。
3キロ超えた体重が1w続いたら退院。

別れる時、お姉ちゃんは笑みがありました。
ママは泣くことなく帰宅しました。

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