お姉ちゃん ママ 摂食障害 日々の出来事 腹痛 起立性調節障害 部活 食欲不振

まさか

ボクのイラスト

昨日は、3度目の大病院でした。
2週間前、お姉ちゃんが医師からいわれたこと・・・
「しっかりタンパク質を摂ること そして体重を増やすこと」。

その結果がどうだかを診てもらう日でした。

この2週間 お姉ちゃんは
「毎日、お腹いっぱい食べたら、だんだん胃が大きくなるやろ」
といってがんばって食べていました。

しかしながら お姉ちゃんの食べれるものは 限られていました。
脂質、糖質の高いものは胃が受け付けられないといっていました。

「血糖値が上がれば元気が出る」と
脳神経外科の医師から聞いていたから 
ママ「氷砂糖1個どう?」
  「カカオの割合の高いチョコは?」
  「ハーゲンダッツは?」

タイミングを見計らって 声かけをしていました。
だけどお姉ちゃんの応えは

「今日は無理」

毎回 決して受け付けませんでした。
無理強いして ストレスを増幅させるようでは 元も子もないと思うあまり
ここのところの食事は 毎日こんなふうでした。

朝 キウイ1個 水3杯
昼 味噌汁(大根・人参・エノキ・白菜・豆腐・玉葱)
  タラ1切 エビ2尾 鶏胸肉ハム1切 玄米ご飯40g 水3杯
夕 味噌汁(同上)
  タラ1切 エビ2尾 鶏胸肉ハム1切 玄米ご飯20g 水3杯 オイコス1つ

出汁の効いた鍋料理のような味しか受け付けないのですが
医師から塩分を取るようにとの指示を受け お姉ちゃんなりに考えて
味噌汁を希望しているようでした。

牛も豚も喉を通らないようで タンパク質を摂るために 
お姉ちゃんが受け付けるものは 何とか頑張って タラとエビと豆腐。
この日のほかには 納豆も1パック 食べることもありました。
あと お友達のお母さんが提案してくれた「オイコス」は
お姉ちゃんが進んで摂る 立派なタンパク源でした。

小学生の頃は 大好きだったはずの白米が摂れなくなっているのは 不思議でした。
ご飯は食べても 玄米しかダメでした。

毎日 5gでも10gでも多く食べるよう ママは玄米ご飯を10gごとに増やして小分けにして 冷凍し
こっそり増やして茶碗に盛りました。
だけど 1日の摂取量が 70gを上回ることはありませんでした。

「お米さえたくさん食べたら 血糖値が上がるのに」

ママは 何度かお姉ちゃんにいいましたが たったそれだけができないようでした。
でも 毎日「これ以上 食べられない。もうお腹いっぱい」
限界まで食べているようでした。

そして迎えた診察の日・・・。

昨日の診察では ママは医師に お姉ちゃんの前では言いにくいことを手紙に書いて
先に読んでもらうよう看護師さんに提出しました。

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先生へ。
お世話になっております。
お姉ちゃんの前では 彼女のプライドを傷つけるようで 話しづらいので お手紙に書かせていただきます。診療の前にお読みくださると幸いです。

この2週間を振り返って、徐々に体調はよくなっているように思います。
ですが、心配な点がいくつかあります。

まず、食事に関して。
食べたいと思うものが何もないようです。
何度か、「食べたいなぁって思うものはない?」と尋ねてみましたが、「食べられそうなもの」はありますが、今まで大好きだったアイスクリームやプリン、ゼリーなどがことごとく食べられなくなっています。一口も食べようとしないのです。先日の脳神経外科での血液検査の結果も、「血糖値が低い」ということだったので、氷砂糖でも口に含むよう進めても「今は無理」といって頑なに食べません。甘い飲み物も勧めましたが、ポカリスエットやこれまで好きだったフルーツのジュースもダメです。飲み物は、水しか受け付けなくなりました。水はよく飲みます。食事の際にコップに3倍(180×3=540mlほど)も飲むので、水分でお腹が張るのではないかと気になる程です。
唯一甘いものといえば、腹痛のひどかった11月の上旬から、果物をよく食べていたのですが、最近では、量が半分以下に減っています。
白米は、以前まで好きだったのですが、今では記憶が書き換えられたように
「前からそんなに好きじゃない」といって、せいぜい玄米ご飯しか食べません。
無意識で、糖質を摂らないようにしているような気がしてなりません。
一方で、昼と夜にタンパク質はよく摂れるようになりました。
味噌汁に豆腐少し、タラ1切れとエビ2〜3尾などを食べています。

学校や部活に関してのこと。
この2週間、部活どころか、1時限でさえ登校していません。
親も学校へ行くように勧めたりはしていません。
でも一度だけ「少しでも行ってみたいなら送り迎えをするよ」といってみたことがありました。
そうしたら「今は1時間でも座っているのがキツイけん、6限全部出れて、部活も行けるようになったらいく」と。
11月の中旬にあった定期テスト前には、家で勉強する姿も見られましたし、定期テストも受けましたが、あれ以来、家で学習する姿は一切なく、一日中ボーッとしいます。以前は、本をよく読んでいたので、家にない本を「図書館で借りてこようか?」といってもいらないといいます。テレビや動画を見るわけでもなく、気力のない人のように何もしません。
前回の受診したおりに、部活をとにかく2週間は休むようにといわれて、遵守しています。その際、お姉ちゃんから「楽器を借りてきてほしい」と頼まれ、その日のうちに顧問と会い、部活を休むことを伝え、同時に楽器を持ち帰りました。ところが、過度の練習を心配するどころか、見向きもしません。

その他。
偏頭痛が酷くて、かかりつけの脳神経外科へ行ったのが11月22日、その時は、毎朝、立った状態から意識をなくして倒れてしまうのでとても心配でした。
11月26日に、脳神経外科に再診したおり、「お散歩に行くと良い」と医師から提案されて、それからほとんど毎日、景色の良い海岸沿いや、大きなショッピンモールなどに散歩に行っています。
当初は頭痛がひどくて、5分歩くと「キツイ」といっていたのが、徐々に延びて、今では30分から1時間ほど歩けるようになりました。
散歩の初日には、しんどい様子でほとんど彼女は話さなかったのですが、3日に1回ほど「今日は楽」という日があり、他愛もないことをペラペラ話すこともあります。でも帰宅すると、すっかり体力を消耗したようで、昼寝をします。明らかに摂取している食事量が、足らない感じがしますが、彼女にいうと「精一杯食べている」「もうお腹いっぱい」。それならば、カロリーの高いものを食事に入れるように勧めても、「今は無理」の一点張りです。白ごはんも受け付けず、1日に玄米ご飯を多くて70gです。
摂食障害ではないでしょうか?

成長を拒んでいる様に思うこともあります。
以前から、いつ生理になってもおかしくない年齢だと彼女に告げ、生理用品をいつでも使えるよう準備をしていますが、何の裏付けもないのに「今は必要ない」といいます。
生理が始まり、女性へと身体が変化することを意識的に拒んでいるのではないかと、それが食事量の少なさに繋がっているのではないかと思うことがあります。
思春期の女子には普通のことなのでしょうか?

長い文章となり、申し訳ありません。
お読みくださりありがとうございました。

***********************

昨日は 先にママが診察室に呼ばれました。
そして 医師と2人きりで 話すことができました。

医師はまずこういいました。
「お手紙読ませていただきました。ありがとうございます。
この内容から踏まえると、明らかに摂食障害です。
タンパク質を肉以外のもの、豆腐などで摂ることや、水でお腹を膨らます、この辺は典型的といえます。
ほかは典型的であるとはいえませんが 隠れた痩せ願望があるのかもしれません。
女の子っぽいものを拒むような様子は これまでに見受けられませんでしたか?」

ママは 痩せ願望も ないことはない と思っていました。
お姉ちゃんは 痩せていますが その状態をキープしたいと思っていることは明らかでした。
ただ 性同一性障害に関しては 3〜4歳の頃にピンクやヒラヒラやプリキュアが好きだったし十分女性らしい振る舞いから 当てはまらない気がしています。

医師は続けました。
「体重は1.5キロ減(当日は厚着している衣服の違いから、前回とのギャップは2キロ近いと思う)。
さらに痩せてしまっています。
この調子でいきますと 命が危険にさらされます。
摂食障害はとても難しいのです。
手遅れになると 一生を台無しにすることになりかねません。
九大病院の摂食障害の科があります。
そちらに紹介状を書きますので 予約を入れてください。
すぐには予約は取れないと思いますので そのタイムラグは こちらで引き続き診察します」

ママは茫然自失しながら
「泣かない。泣いたら先生の話や表情から語ることが読めなくなる」
そう心の中で呟きました。

それから、いくつかの質問をしました。

18日のピアノのコンクールは参加していいか?
そのための練習はしていいか?
28日に 帰省するための飛行機を含む移動が可能か?
お姉ちゃんの楽しみの 毎日のお散歩は続けてよいか?

ピアノのコンクールは やる気で臨んでいるなら 見守るべきとのこと。
練習は お姉ちゃんは頑張りすぎる傾向にあるから 30分までとする。
帰省に関しては 1週間後の様子次第で決める。
散歩は・・・「やめてください。今の身長・体重では、入院患者であれば寝たきりです。
トイレもベッドでするくらい(の身長・体重)です。
ただ入院となると、大変ですから、今日からお出しする栄養剤を飲めるなら
それを毎日1缶飲んで 回復傾向になるか様子を見ましょう」

ママと2人で話した診察室の最後に
医師「この後、お姉ちゃんに、ちょっと大袈裟にお伝えしようと思いますが いいですか?
泣いちゃうかもしれないけれど 本当に命に関わることですから」

お姉ちゃんを診察室に呼んで 医師と3人。

医師は さらに体重が落ちている現状を伝えた後
「・・・このまま体重が落ち続けると 今は 心拍数70あるけど
これがだんだん下がってしまうと 心臓止まっちゃう。
そうならないように この間話した 栄養剤を出します。
イチゴとか味ついてる。
大丈夫? (お姉ちゃん 苦笑い) 
でも死んじゃうよりいいでしょ。

これが飲めないと 今度は入院です。
入院したら 鼻に管通すか ここから(首を指差して)管通すかして
栄養剤を投与することになるから
それより今 自分で摂取して 元気になる方がいいでしょ。
1週間後 様子を診て そこで回復傾向になってなくて また体重落ちているようなら
ほら お母さんから 飛行機乗って どこか行く予定があるって聞いてるけど
それも行けなくなっちゃう」

お姉ちゃんは 顔色ひとつ変えず
隙間の空いた膝に 露骨に細くなった手を置いて じっと聴いていました。

それから 1週間後の予約をして診察室を出ました。  

精算を待つ間のロビー。
人混みを避けて ママから少し距離を置いてソファーに腰掛けるお姉ちゃん。
ママは パパに診察結果の連絡をLINEに綴りながら 
涙で何度も画面が見えなくなりました。

「どうしてここまでに至ってしまったのだろう」

薬局で 薬をもらって 帰り道。
お姉ちゃん
「東京行けんくなるのは嫌や。
食べたらいいんやろ。
それだけやろ!
食べる!!」

ママ「そうよ。そう。お昼 なんか食べて帰ろ」

お姉ちゃん「お寿司」

パパの時みたいに カウンターのお店ではないけれど
回転寿司で2人で食べました。

味噌汁 マグロ2貫 茶碗蒸し ガリ 水3杯

お姉ちゃんは 前のいいお店の時より 多く食べました。

さぁ 1週間 ママも がんばります!!

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